滋賀県での食器買取における口コミ・評判をご紹介

滋賀県で作られた「信楽焼」の歴史

滋賀県で誕生した信楽焼は、奈良時代に聖武天皇が離宮である紫香楽宮を造営する際、瓦を焼いたことが始まりとされています。滋賀県甲賀市信楽町は良好な陶土に恵まれていることもあり、信楽焼はさらに発展していきました。 鎌倉時代には壺、甕、すり鉢などが作られ始め、室町、安土桃山時代には茶道具の生産が盛んになりました。この頃から茶陶信楽焼として文化人に親しまれていきます。

江戸時代には、登り窯により茶壷や土鍋等生活雑器が大量生産されました。明治時代には新たに開発されたまなこ釉を使った火鉢の生産が開始されます。 現在は花器や食器、建築用タイル、タヌキやフクロウなどの置物、庭園陶器等生活に根ざした製品が作られています。 また、昭和51年（1976年）には伝統的工芸品の指定を受けました。

滋賀県の信楽焼の特徴とは？

信楽焼は大物陶器が多く作られています。また陶土の特性や登り窯や穴窯を使うことで独特な焼き上がりになります。 土の鉄分が赤く発色し、表面に現れる火色と呼ばれる赤いまだら模様を作りだしたり、窯の炎の勢いで素地の表面に薪の灰が降りかかり、溶けて釉薬の役割を果たし自然降灰釉によるビードロ釉と焦げの味わいがでることが特徴的です。

また陶土には、木節、蛙目、実土などの原料を細かく砕き混ぜよく練り込んだものを使用し、耐火性に富んでいます。成形はろくろ、押型または手ひねりで行われます。

信楽焼で有名な「たぬき」の置物

信楽焼に代表されるのがたぬきの置物です。これは他を抜くというしゃれから商売繁盛を祈願しているそうです。またこのたぬきの姿には実は八相縁起が表現されているのです。 笠は災難に対して普段から準備すること、大きな目は周囲を見回して正しい判断をすること、笑顔はお互いに愛想良くすること、徳利は人徳を身につけること、通い帳は信用が第一だということ、大きなお腹は冷静さで大胆さの両方を持つこと、金袋は金運、太いしっぽは何事もしっかりとした終わりをという意味になっているそうです。 なんとも愛くるしくついつい見てしまうたぬきに、このような意味があったことに驚きました。

昭和天皇も滋賀県を訪れた時に、ずらりと並ぶたぬきで歓迎され、それを見て感動されたということです。明治時代から作り続けてきた信楽焼のたぬきは、日本の代表作としてこれから先も変わることなく伝え続けられることでしょう。